これからマイホームを建てる予定で、環境問題や光熱費削減に関心があり、最新技術を取り入れた住宅に興味を持っているみなさん。
「ゼロエネルギー住宅（ZEH）」という言葉は聞いたことはあるでしょうか。
ZEHは、省エネ性能を高め、太陽光発電などの再生可能エネルギーを活用することで、年間のエネルギー消費量と創出量をほぼゼロにすることを目指した住宅のことです。
近年、環境問題への関心が高まる中、ZEHは注目を集めています。
今回は、ZEHの概要からメリット・デメリット、補助金制度、導入事例までをわかりやすく解説することで、ZEHへの理解を深め、マイホーム建築の参考となる情報をご紹介します。
□ゼロエネルギー住宅（ZEH）とは？
ZEHとは、「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス」の略で、「使うエネルギー≦創るエネルギー」を実現した住宅です。
具体的には、断熱性能を高め、高効率な設備システムを導入することでエネルギー消費量を大幅に削減し、太陽光発電などの再生可能エネルギーでエネルギーを創出することで、消費量と創出量のバランスを達成します。
1: ZEH推進の背景
ZEHが注目される背景には、地球温暖化防止に向けた取り組みが挙げられます。
2015年に開催されたCOP21（国連気候変動枠組条約第21回締約国会議）で採択された「パリ協定」では、世界の平均気温上昇を産業革命以前と比べて2度未満に抑えるという目標が掲げられました。
日本もこの目標達成に向けて、温室効果ガス排出量削減に取り組んでおり、その一環としてZEHの普及促進を政策的に推進しています。
2: 国がZEHを推進する理由
国がZEHを推進する理由は、以下の点が挙げられます。
・地球温暖化対策
ZEHは、エネルギー消費量を大幅に削減することで、CO2排出量を抑制し、地球温暖化対策に貢献します。
・省エネによる光熱費削減
ZEHは、高断熱性能と高効率設備により、冷暖房や給湯に必要なエネルギーを大幅に削減できます。
そのため、光熱費を大幅に削減でき、家計への負担を軽減できます。
・電力会社への負担軽減
ZEHは、自発的にエネルギーを創出することで、電力会社への依存度を下げ、電力の安定供給に貢献します。
・災害時の安心
ZEHは、太陽光発電などの自家発電システムを備えているため、停電時でも一定期間は電力を確保できます。
災害時にも安心できる住宅と言えます。
・住宅の価値向上
ZEHは、省エネ性能や環境性能に優れているため、住宅の価値を高めます。
中古住宅市場においても、ZEHは高く評価され、売却時の価格にプラスの影響を与える可能性があります。
□ゼロエネルギー住宅（ZEH）のメリットとデメリット
ZEH住宅には、数多くのメリットがある一方、デメリットも存在します。
メリットとデメリットを理解した上で、ZEH住宅の導入を検討することが重要です。
1: メリット
・光熱費削減
ZEH住宅は、高断熱性能と高効率設備により、冷暖房や給湯に必要なエネルギーを大幅に削減できます。
そのため、光熱費を大幅に削減でき、家計への負担を軽減できます。
・災害時の安心
ZEH住宅は、太陽光発電などの自家発電システムを備えているため、停電時でも一定期間は電力を確保できます。
災害時にも安心できる住宅と言えます。
・資産価値向上
ZEH住宅は、省エネ性能や環境性能に優れているため、住宅の価値を高めます。
中古住宅市場においても、ZEHは高く評価され、売却時の価格にプラスの影響を与える可能性があります。
・ヒートショックの軽減
ZEH住宅は、高断熱性能により室温が安定し、温度差が小さくなります。
そのため、ヒートショックのリスクを低減することができます。
・快適な室内環境
ZEH住宅は、高断熱性能と高効率換気システムにより、室温を安定させ、快適な室内環境を実現できます。
2: デメリット
・天候による発電量の変動
太陽光発電は、天候に大きく左右されます。
日照時間が短い日や曇りや雨の日には、発電量が減少し、エネルギー消費量を賄えない場合があります。
・導入費用
ZEH住宅は、高断熱性能や高効率設備、太陽光発電システムなど、高価な設備を導入する必要があるため、初期費用が高額になります。
・点検費用
ZEH住宅は、高機能な設備を導入しているため、定期的な点検が必要となります。
点検費用は、一般的な住宅よりも高くなる可能性があります。
・設計・施工の専門性
ZEH住宅は、断熱性能や省エネ性能、太陽光発電システムなど、高度な技術を必要とするため、設計・施工の専門知識が必要となります。
□ゼロエネルギー住宅（ZEH）の補助金制度について
ZEH住宅の導入を促進するために、国や地方自治体から様々な補助金制度が用意されています。
1: 補助金制度の種類
ZEH住宅の補助金制度は、大きく分けて以下の2種類があります。
・国の補助金制度
国では、ZEHの普及促進を目的として、ZEHの建設費用の一部を補助する制度を設けています。
・地方自治体の補助金制度
地方自治体によっては、独自の補助金制度を設けている場合があります。
2: 申請方法と注意点
ZEH住宅の補助金制度の申請方法は、自治体によって異なります。
一般的には、建築計画書や見積書、住宅性能証明書などの書類を提出する必要があります。
補助金の申請には、一定の要件を満たす必要があるため、事前に申請要件を確認しておくことが重要です。
3: 補助金制度を活用するメリット
ZEH住宅の補助金制度を活用することで、初期費用を大幅に削減できます。
補助金制度を活用することで、ZEH住宅の導入がより現実的な選択肢になるでしょう。
□まとめ
今回は、ゼロエネルギー住宅（ZEH）について、概要、メリット・デメリット、補助金制度などを解説しました。
ZEHは、地球環境に配慮しながら、快適で経済的な住まいを実現できる住宅です。
ZEHの導入を検討する際には、メリットとデメリットを理解し、補助金制度などの支援策を活用することで、より効果的にZEH住宅を導入することができます。
ZEHは、これからの住宅のスタンダードとして、ますます普及していくことが期待されています。
環境問題や光熱費削減、災害時の安心など、様々な観点からZEHについて検討してみてはいかがでしょうか。
